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経皮的エタノール注入療法

一般に肝癌に対する治療としては、外科的治療の肝切除術と、内科的な肝動脈塞栓術(TAE)・マイクロ波凝固療法(MCT)・経皮的エタノール注入療法(PEIT)などがあります。

PEIT(ペイト) Percutaneous Ethnol Injection Therapy 経皮的エタノール注入療法

この治療法は、おもに原発肝細胞癌・転移性肝癌などの肝癌((図1)への内科的治療として施行されますが、肝癌の他には、肝臓や腎臓の嚢胞と甲状腺腫瘍の治療に使われることもあります。一般に肝癌に対する治療としては、外科的治療の肝切除術と、内科的な肝動脈塞栓術(TAE)・マイクロ波凝固療法(MCT)・経皮的エタノール注入療法(PEIT)などがあります。

PEITは、局所麻酔の処置後に、エコーで観察しながら、細長い針を用いて腫瘍あるいは腫瘍血管を穿刺し((図2)、エタノールを注入して治療します((図3)。エタノールがタンパク成分を凝固させる特性を利用して腫瘍を壊死させる方法で、週に一回程度で3〜5回繰り返して行います。多少の痛みと発熱を起こすことがありますが、比較的良好な経過で短時間に治療できます。

PEITは腫瘍を壊死させて増大や転移を抑制するもので、癌を死滅するには至らないことが往々にしてあるのが現実です。つまり、腫瘍全体にエタノールが行きわたらないと再発する可能性があるということです。したがって、治療効果の厳密な判定のもとに、必要に応じて PEITを繰り返すことで再発を防ぐ事が重要であり、そのためにエコーやCTで定期的に経過を診ることが大切になってきます。
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/dohjin/peit.htm