ペベリンスキーズ・ブログ

ペベリンスキーのチラシの裏。

透析の合併症

シャントの合併症

http://www.nininkai.com/kiso.htm
①閉塞;動静脈に動脈硬化のような病変がなくても大量の除水による血圧の低下・下痢等の脱水・長時間の圧迫が原因となって閉塞します。
 ②狭窄;動脈の高い圧力の血液が静脈に流れ込むことにより、静脈内側の膜が傷つき厚みが増して内腔が細くなります。狭窄距離が短ければ風船つきの管(PTAカテーテル)で治すことも可能です。
 ③シャント瘤;動脈の高い圧力の血液が静脈に流れ込むことにより、静脈の内側の膜が傷つき、静脈の壁が薄くなり瘤を形成します。また同じ場所の度重なる穿刺で血管の壁が壊れ瘤が形成されます。
  急速に大きくなった場合・青紫色に変色した場合・あるいは感染した場合は止血が困難となり破裂することがあります。
 神経を圧迫してしびれ感が出てくるときや破裂しそうなときは手術をして取り除きます。
 ④スチール症候群;シャント血流が多くなると、指先に血液が流れず、冷たく・白くなり、痛みを感じます。透析時や夜間に強くなります。進行した場合指先が腐ってくることがあります。
 動脈硬化が強い場合や手術時の動静脈の吻合径が大きい場合にも起こります。
 ⑤静脈高血圧;返血側に圧がかかり、指先に腫れ・痛み・熱感を自覚します。進行した場合指先が腐ってくることがあります。同じ場所の穿刺により起きることが多いようです。
 ⑥感染;透析終了後に穿刺部に痛み・赤み・腫れ・膿があることで気付きます。進行すると全身感染を起こすことがあります。
 多くの場合、同じ部位の穿刺・穿刺時の不潔操作(消毒不足)・抜針後の不潔操作・止血が不充分な場合に起こります。

スチール症候群

スチール症候群は内シャントに伴う比較的稀な合併症であるが,一旦発症するとその治療に難渋することがある.とくに,肘関節部における本症候群に対しての確実な治療法はない.これまでに内シャント閉鎖,バンディングが試みられてきたが,前者はブラッドアクセス確保の点から行い難く,後者には不十分な効果・シャント閉塞といった問題がある.
http://www.jsvs.org/journal/meeting/abstract.php?mc=32&p=PL&no=18

鎖骨下動脈スチール症候群(subclavian steal syndrome(SSS)の一例

高流量化した前腕の内シャントが,鎖骨下動脈の血流速度を亢進するとともに,鎖骨下動脈の血圧を低下することになり,椎骨動脈の逆流をきたし,椎骨脳底動脈血流不全(verteblobasilar insufficiency(VBI))をきたした。
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/42/7/42_529/_article/-char/ja