ペベリンスキーズ・ブログ

ペベリンスキーのチラシの裏。

ショック

http://www.nms.co.jp/QQ/shock.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E3%82%AC%E3%82%B9%E5%88%86%E6%9E%90

血圧低下により末梢循環が著しく障害され、その結果、末梢組織の代謝が損われた状態。現在の血圧低下が末梢循環不全、重要臓器の代謝障害を引き起こしているか、なんらかの緊急処置を必要としているかの判断が重要。また、ショックは放置しておくと代謝面の悪循環の結果、不可逆性の臓器障害を引き起こすので、できるだけ早く病態を把握し、適切な治療を行うことが必要。

分類

神経原性ショック(neurogenic shock、primary shock)
循環血液量減少性ショック(hypovolemic shock)
アナフィラキシーショック(anaphylaxy shock)
敗血症性ショック(septic shock)
心原性ショック(cardiogenic shock)
その他のショック

敗血症性ショック
主としてグラム陰性桿菌のエンドトキシンにより、補体、キニン、凝固系などの活性化が起こり、初期には hyperdynamic state と著明な末梢血管抵抗低下で特徴づけられる特有の病像を示す。末期には、低心拍出の心原性ショックと区別できない状態となる。

症状:(5P)

1.蒼白(pallor)          6.血圧低下(収縮期圧90-100以下)
2.虚脱(prostration)        7.脈圧減少
3.冷汗(perspiration)         8.表在性静脈虚脱
4.脈拍触知不能(pulselessness)   9.呼吸促拍
5.呼吸不全(pulmonary deficiency) 10.乏尿(25ml/hr以下)

[参考]米国MIRUの診断基準 
1.収縮期圧<90mmHg、または通常の血圧より30mmHg以上低下
2.臓器循環障害(尿量<20ml、意識障害、末梢血管収縮)
ただし、迷走神経反射・不整脈などによる低血圧を除く

末梢循環不全

血液ガス検査

血液ガスとは、血液中の酸素や二酸化炭素などのガスの総称です。血液ガス検査には、動脈血液のpH、酸素分圧(PaO2)、二酸化炭素分圧(PaCO2)、重炭酸イオン(HCO3-)などの項目を測定します。
基準値
pH:7.35〜7.45 酸素分圧:80〜100mm/Hg 二酸化炭素分圧:35〜45mmHg 重炭酸イオン:22〜26mEq/L
pH7.35以下(アシドーシス)の場合
◆呼吸性アシドーシスの場合は、慢性閉塞性肺疾患、肺結核後遺症、神経筋疾患、睡眠時無呼吸症候群、肥満の疑い
◆代謝性アシドーシスの場合は、腎不全、糖尿病性アシドーシス、尿細管性アシドーシス、下痢の疑い
pH7.45以上(アルカローシス)の場合
◆呼吸性アルカローシスの場合は、過換気症候群間質性肺炎、肺線維症、肺水腫、肝不全、甲状腺機能亢進症、妊娠などの疑い
◆代謝性アルカローシスの場合は、ループ利尿薬投与、胃液の喪失、重炭酸投与による下痢、クッシング症候群などの疑い

代謝性アシドーシスとカリウムの関係

アシドーシスは高カリウム血症を伴い、アルカローシスは低カリウム血症を伴う。とは臨床医学の格言の一つである。確かに代謝性アシドーシスを生じるような病態では組織、細胞傷害や腎機能の低下が生じていることが多く、高カリウム血症になりやすい。それに加えて、代謝性アシドーシスではカチオンバランスの維持のため細胞内から細胞外にカリウムが移動するといわれている。この機序では pH1が0.1低下するごとに血清カリウム濃度が0.6mEq/l上昇するといわれている。

代謝性アシドーシスの治療

代謝性アシドーシスの治療にはアルカリ剤の投与が行われる。HCO3-の不足を補うため炭酸水素ナトリウムの投与が行われることが多い。

不足HCO3-(mEq/l)=体重(Kg)×0.2×(24-測定HCO3-)
不足HCO3-(mEq/l)=体重(Kg)×0.2×B.E