ペベリンスキーズ・ブログ

ペベリンスキーのチラシの裏。

ヘリコバクターピロリ

ヘリコバクターピロリ Helicobacter pylori
微好気性(低濃度の酸素と二酸化炭素を必要とする)かつ栄養要求性の厳しい細菌
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%90%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%94%E3%83%AD%E3%83%AA
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ヘリコバクター・ピロリによる胃粘膜傷害(ウレアーゼが粘液中の尿素からアンモニアを生じ、胃酸を中和する)

  • 尿素呼気テスト (urea breath test, UBT)
  • 血中・尿中抗H. pylori IgG抗体検査
  • 便中H. pylori抗原検査
  • 内視鏡的検査 - 迅速ウレアーゼ試験 (rapid urease test, RUT)

尿素とpH指示薬が混入された検査試薬を使用。ウレアーゼにより尿素が分解されて生じたアンモニアによるpHの上昇を利用している

内視鏡的胃炎

内視鏡像によるピロリ菌感染の診断
http://www.dokidoki.ne.jp/home2/shiminhp/H_pylori_diagnosis.htm

★粘膜萎縮(胃体部での褪色した粗い粘膜や血管の透見があるかどうかなど)
萎縮がなければ、胃粘膜は凹凸がなく滑らかで、光沢のある淡紅色をしています。みずみずしい印象があります。

萎縮があると、褪色して光沢がなく、網目状の血管が透けて見えています。矢印が萎縮境界(萎縮のある粘膜と萎縮のない粘膜の境界)です。
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★胃炎(炎症による浮腫や発赤があるかどうか)
炎症がなければ、胃体部大彎のヒダは腫大がなく滑らかで、直線的に走行しています。また、粘液の付着もありません。
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胃体部に広範囲に見られる、規則的に配列した微細発赤点を”Regular Arrangement of Collecting Venules(RAC)”と言います。これが見られれば胃炎はなく、ピロリ菌の感染はありません。

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炎症がある場合、ヒダが腫れぼったく蛇行し、表面には粘液が付着しています。粘液付着は胃酸分泌の低下に伴う変化でもあります。

★胃酸の分泌能(胃酸によるびらんや発赤があるかどうか、炎症による変化ではありません)
 前庭部・胃体部小彎の稜線上に発赤(櫛状発赤)が見られます。いわゆる”表層性胃炎”です。胃炎という表現が使われますが、組織学的には胃炎の所見はありません。