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潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎 Ulcerative colitis;UC
大腸に潰瘍やびらんができる原因不明の疾患。クローン病とともに炎症性腸疾患 (IBD, Inflammatory bowel disease) に分類される。1973年に厚生省の特定疾患に指定された。

症状

炎症は通常、肛門に近い直腸から始まり、その後、その奥の結腸に向かって炎症が拡がっていくと考えられています。腸に起こる炎症のために、下痢や粘血便(血液・粘液・膿の混じった軟便)、発熱や体重減少などの症状があらわれます。病状は、おさまったり(緩解期)、悪化したり(活動期)を繰り返すことが多い。
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原因

若年成人に好発し、罹患数は増加傾向にある。最近は高齢発症も珍しくない。原因は完全には解明されていないが、免疫抗体の異常が原因とされている。
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また、潰瘍性大腸炎は家族内での発症も認められており、何らかの遺伝的因子が関与していると考えられています。欧米では患者さんの約20%に炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎あるいはクローン病)の近親者がいると報告されています。

治療

原則的には薬による内科的治療が行われます。しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。

内科的治療

〈5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤〉
5-ASA製剤には従来からのサラゾスルファピリジン(サラゾピリン)と、その副作用を軽減するために開発された改良新薬のメサラジン(ペンタサ)があります。経口や直腸から投与され、持続する炎症を抑えます。

〈副腎皮質ステロイド剤〉
代表的な薬剤としてプレドニゾロンプレドニン)があります。経口や直腸からあるいは経静脈的に投与されます。この薬剤は中等症から重症の患者さんに用いられ、強力に炎症を抑えますが、再燃を予防する効果は認められていません。

〈血球成分除去療法〉
薬物療法ではありませんが、血液中から異常に活性化した白血球を取り除く治療法で、LCAP(白血球除去療法:セルソーバ)、GCAP(顆粒球除去療法:アダカラム)があります。副腎皮質ステロイド剤で効果が得られない重症や難治性患者さんの活動期の治療に用いられます。

免疫抑制剤
これらの薬剤には、アザチオプリン(イムラン)や6-メルカプトプリン(ロイケリン)、最近ではシクロスポリン(サンディミュン)があります。基本的には、5-ASA製剤や副腎皮質ステロイドに無効か効果不十分な患者さんと副腎皮質ステロイドが中止出来ない患者さん、いわゆる難治性潰瘍性大腸炎に使用されます。

外科的治療

潰瘍性大腸炎の多くは薬物治療でコントロールできますが、下記のようなケースでは手術の対象となることがあります。

(1)大量出血がみられる場合
(2)中毒性巨大結腸症(大腸が腫れ上がり、毒素が全身に回ってしまう)
(3)穿孔(大腸が破れる)
(4)癌化またはその疑い
(5)内科的治療に反応しない重症例
(6)副作用のためステロイドなどの薬剤を使用できない場合

手術は大腸の全摘が基本となります。以前は人工肛門を設置する手術が行われていましたが、現在では肛門を温存する手術が主流です。この手術は大腸を取り除いた後、小腸で便を貯める袋を作って肛門につなぐ方法です。この手術方法で患者さんのQOLは飛躍的に向上されています。

アフタ性大腸炎

「アフタ」とは赤い斑点の意味です。赤い斑点の多発する大腸炎を内視鏡診断としてアフタ性大腸炎とよびます。
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これは細菌性腸炎の場合と炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)の初期の場合があります。経過を見てから最終診断を下すことになります。

またこれら2者とは別にアフタが持続的にみられる「慢性的なアフタ性大腸炎」もあります。おそらくは軽症の炎症性腸疾患と考えられていますが、原因は不明で治療法について(抗生物質を飲むべきか、ペンタサを飲むべきか)結論はでていません。

コピペ元、関連サイト

難病情報センター|潰瘍性大腸炎 特定疾患情報
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/009.htm
腸にやさしく - 潰瘍性大腸炎の方のコミュニティサイト
http://www.ibduc.org/